食事制限に潜む罠!正しい食事制限の方法

ダイエットといえば、食事制限を想像される方も多いと思います。

甘いものの間食、そして食事の摂りすぎは確かに身体に良くありません。しかし間食をすべて我慢し食事の量を減らすダイエットには、体の健康だけでなく心の健康を害してしまう可能性があるのです。

人間はストレスで簡単に体調を崩してしまう生き物です。ただ単に食べる量を減らしただけの食事制限ダイエットの危険性と、健康的に行える食事制限ダイエットについてご紹介していきます。

安易な食事制限の危険性

私たちの体は、我慢を長期的に続けることができません。

夜に眠れなくなったり、朝起き上がれなくなったり、最終的には仕事ができなくなったりと心と体に及ぼす影響が大きいのです。これはストレスを受けている人が弱いわけでは決してありません。自律神経が乱れてしまうからです。

食事制限によるストレスをあまり感じていないという方は大げさに聞こえるかもしれません。しかしコップに少しずつ入れた水がいつか溢れてしまうように、いつかは許容量に限界がくるものです。

食欲は、人間の三大欲求のうちの一つです。食べたものによって私たちの体は作られています。

そのうち、痩せたいという気持ちが「痩せなくてはいけない」という強迫観念となり、体調が悪い日にも「今日運動をしなければ太ってしまう」と思い込み、最低限体を動かすために必要な食事を抜き、拒食や過食などの危険性も高まります

女性の場合はさらに生理周期が乱れることもあるようです。

一度そうなってしまうと、元の健康的な身体に戻すために、ダイエットをしていた以上の期間がかかってしまう恐れがあります

正しい食事制限とは何か?

 朝食はしっかり摂る 

夕食の後から朝食まで、眠っている間は食事を摂りません。そして朝には、胃の中が空っぽになっています。

朝食を摂らず、さらに強い空腹状態で昼食を摂ると食べ過ぎてしまう可能性があります

食べすぎないようにすれば良いだけという問題ではありません。この状態で昼食にパンやパスタ、ご飯などを摂取すると血糖値が急上昇し、太ってしまう原因とされるインスリンが大量に分泌され、脂肪が増えてしまうのです。

朝食を摂らない方が現在食べている昼食は、本来はもっと少ない食事で満足できる可能性もあります。ただでさえ脂肪が蓄えられやすい食事になっているにも関わらず、それが普通となってしまい、気付かないうちに食べすぎているという事もあるのです。

食事を制限する際には、ただ食材を減らすのではなく、食材を選んで必要な栄養素を摂取することが重要となります。

朝食を摂り慣れていない方は、まずはスープ一杯からでも構いません。これから始めてみましょう。

制限する・しない食材を選ぶ

 脂肪の燃焼を助けるビタミンB群 

特にビタミンB1は、食べた糖質の代謝を助けてくれるビタミンです。

糖質には依存性があり、体を動かすために必要な栄養素でもあります。最低限は摂取しなければなりません。その糖質をエネルギーへと変更するために必要なビタミンB1は、食事制限ダイエットを行う際に必要不可欠なものです。

そして、すでにできてしまった脂肪の燃焼を助けるために特に働くのがビタミンB2とビタミンB12です。

ビタミンB1には摂取した糖質をエネルギーへ変換する効果がありますが、ビタミンB2は脂質・脂肪をエネルギーへと変える力があるのです。さらにビタミンB12には体内時計を整える役割もあるため、朝・昼・晩と健康的な食事や生活を送るためにもおすすめです。

 ビタミンB群が豊富な食材一覧 

豚肉
レバー
牡蠣

豆類

 腸内環境を整える食物繊維 

朝起きたらまず、眠っている胃腸を起こすために水を飲みましょう。もちろん白湯でもOKです。腸内環境を整えるためには体内時計を整えることも重要ですので、先ほど説明したビタミンB12はこちらでも役立ちます。

腸内環境が整うと便秘も解消され、善玉菌が増えて免疫力が上がり、栄養素を体中にしっかりいきわたらせることができるようになります。

また、食事の最初に食物繊維が豊富な食材を選んで食べることもおすすめです。

太ってしまう原因の一つされる食後の血糖値の上昇を緩やかにし、抑えてくれる効果があります。過度に厳しい食事制限をいきなり行うのではなく、まずは食事の最初に食物繊維を摂取し、よく噛み、しっかり味わうことから初めてみてください。

食事の最初に食物繊維を摂り、よく噛むことで満足感が高まり、食事量の制限がしやすくなります。とはいってもいきなりたくさんの制限が可能になるわけではありませんので無理はしないようにしてください。

また、同時に食事をゆっくり摂るよう心がけてみましょう。

 食物繊維が豊富な食材一覧 

ライ麦(粉)
切り干し大根
きくらげ(乾)
しいたけ(干)
いちじく(干)
いんげん豆
ひじき(乾)

 正しい食事制限で楽しい食事を! 

ただ食べる量を減らすだけでは食事制限にはなりません。小さなストレスが溜まりにたまり、体や心を壊したり、リバウンドをする原因となります。

制限を行う際は朝食を抜かないこと、食べる・食べない食材を選ぶことがとても重要になってきます。

食べるというのは欲求の一つで、ただ体のためだけでなく心も楽しくしてくれるものです。栄養バランスを考えた楽しい食事制限を無理なく行いましょう。