食事バランスガイドとは、正しい食事を摂取するため、どんな食材をどのくらい食べたら良いのかを分かりやすく示したものです。
食材と食材の組み合わせの参考になるだけでなく、主食・副菜・主菜・乳製品・果物などの望ましい摂取バランスが分かりやすく表記されています。
性別や年齢、激しい運動を行っている方や妊娠されている方、それぞれ適切なエネルギーは異なります。この事からもわかるように、「正しい食事」を摂取するというのは難しいことなんです。
それを可能にする食事バランスガイドを上手に使いこなすためにも、まずは食事の構成やその役割、主な食材などを紹介していきます。これらを駆使することが出来れば、健康な身体作りだけでなく、正しい食事でのダイエットなども可能になっていきます。
つSV(サービング)ってなに?
つSVとは、食事バランスガイドにおける摂取目安の単位です。
主食は5~7つSV、副菜は5~6つSVといったように数値が決められています。これらは年齢や性別によって異なりますので、各自で確認する必要があります。
1つ(SV)がどの食材で、どのくらいの量にあたるのかも紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
正しい食事って?構成と主な食材一覧
主食
主食は体を動かすためのエネルギーとなり、食事の中心となるものです。
● ご飯
● パン
● 麺類(うどん・そば・パスタ) など
1.5つ(SV)…ごはん普通盛
2つ(SV)…麺類およそ1人前
ダイエットを行っている方ですと、GI値の低い主食を選ぶのがおすすめです。食事の際の血糖値が上がりにくく、脂肪をためこんでしまうのを抑えてくれる効果が期待できます。
GI値とは炭水化物が分解され糖に変わるまでのスピードを数値で現したもののことです。目安としてGI値が70以上を高GI食品、56~69が中GI食品、55以下が低GI食品として分類できます。
玄米(56)や、食物繊維がごはんの約5倍含まれているそば(54)、全粒粉パスタ(50)など、GI値が低いものを選んでみてください。
副菜
副菜はビタミンやミネラル、食物繊維などを補給し、体の調子を整えます。
● 野菜
● きのこ
● 海藻
2つ(SV)…野菜炒め、野菜の煮しめ、コロッケ
肌荒れなどのお悩みがある方は、ビタミンB2も多く含む舞茸が効果的です。
むくみが気になる方は、ビタミンの他にカリウムを豊富に含むエリンギがおすすめです。塩分を抑えること、そしてカリウムを摂取することがむくみの解消に繋がります。
主菜
主菜は筋肉や血液を作るためのエネルギーとなり、たんぱく質を多く含みます。
● 肉
● 魚
● 卵
● 大豆製品 など
2つ(SV)…焼き鳥、お刺身、焼き魚、卵焼き
3つ(SV)…から揚げ、とんかつ、ハンバーグ
脂やカロリーなどが気になる方は、鶏もも肉の皮を外したり、赤身肉を使用するといった工夫をしてみてください。
炒め物や揚げ物で油を摂取しすぎないよう、煮物や蒸し料理を取り入れ、余分な脂質を体外に出すとされる食物繊維を一緒に摂取しましょう。
牛乳・乳製品
骨や歯を強くするための、カルシウムの供給源です。
● 牛乳
● チーズ
● ヨーグルト など
2つ(SV)…牛乳コップ1杯
ダイエットを目的とし、正しい食生活を目指す方は、まず腸内環境を整えることが大切です。
牛乳・乳製品からはヨーグルトを選んで乳酸菌を摂取するのが良いでしょう。また、乳酸菌は胃酸に弱いとされています。そのため、ヨーグルトは夜ご飯の後に食べるようにしてください。
果物
副菜と同じく、ビタミンや食物繊維が豊富です。ドライフルーツは含まれませんが、果実的野菜であるいちご・メロン・スイカは含まれます。
2つ(SV)…りんご1個、ぶどう1房など、200g程度の果物
果物はカロリーが高いとされていますが、果物に含まれる果糖には血糖値を上げにくいという効果があります。ゆっくりと吸収されていくため腹持ちが良く、ビタミンCやカリウムを摂取できることから、健康志向の方&ダイエット中の方にもおすすめです。
しかし摂取しすぎると逆に体脂肪が増加するともいわれていますので、食事バランスガイドの「つ(SV)」数値を参考にしてください。
個人によって異なる「正しい食事」
食事バランスガイドでは、同時に適度な運動の必要性というのも明記されています。
正しい食事と適度な運動をあわせて健康な身体作りを目指すのはもちろん、食事の構成や摂り方、バランスなどを知ることでそれらをダイエットに活かすことも可能です。
食事の摂取量が性別や年代によって「つ(SV)」で分けられているように、個人によって「正しい食事」というのは異なります。
食事バランスガイドを知り、自分にぴったりな数値や栄養バランスなどを見極めていくことが大切です。