健康やダイエット、治療など、私たちの生活に多岐に渡って関わる「食事」。
個人が健康でいられて、かつ適切な体重を維持するためには、自分の活動量や必要エネルギーを知ることが重要です。
これらを踏まえることで、健やかな生活とスタイル維持に役立つ「正しい食事」が行えるようになります。
しかし正しい食事と一口に言ってもわかりづらく、難しいのが事実です。これからダイエットを行おうとしている方も、単なる食事制限ではなく正しい食事を知り、美容と健康を目指していきましょう。
正しい食事は年齢や性別によって違う
日本医師会の「推定エネルギー必要量」によると、男性は15~17歳をピークとし必要摂取カロリーが下降していくのに対し、女性は12~14歳をピークとして必要摂取カロリーが下降していきます。
男性は女性よりも身体と臓器が大きい傾向にあるため基礎代謝量が高くなり、全体のエネルギー消費量が増えているのです。
また、昨今は太る原因となる「糖質」に着目した健康法やダイエット法が多数特集されていますが、カロリーが適度に少ない食事を動物に与えた実験では、健康を向上させ寿命を延ばす効果が得られたとも発表されています。(国立加齢研究所・ウィスコンシン大学)
さらに、年齢を重ねた動物のほうがより効果が高かったという分析結果が出ているのです。
性別だけでなく、年齢でもその効果や正しい食事が異なると言えます。
生活習慣や運動量がエネルギー量の目安になる
基礎代謝とは、身体を動かすために必要なエネルギーです。必要摂取カロリーを求めるためにはその基礎代謝とは別に、日常の運動量も考慮されています。
個人の一日の活動量を数値化し、個人が健康・スタイルを維持するために必要な摂取カロリーを計算する際、その目安となるのが身体活動レベルです。
レベルⅡ 座り仕事をしているが、仕事中の移動や軽いスポーツ、家事などをこなす
レベルⅢ 身体を使う仕事、強度のあるスポーツなどを行う
座り仕事をされている方は一日のエネルギー消費量は少なくなり、激しい運動や身体を使う仕事をされている方は、エネルギー消費量が多くなります。
摂取カロリーを求めた時のその差は、20代の男性でおよそ760kcal、20代の女性でおよそ555kcalにもなるのです。
760kcalは、ご飯をお茶碗に3杯分もの量になります。
身体活動レベルが定義されていることからわかるように、日常の活動量ひとつとっても、「正しい食事」や必要カロリーというのは個人によって全く異なってきます。
個人に合わせた「正しい食事」
自分自身が健康でいることができ、目安となる体重を維持するため食事が、「正しい食事」であると言えます。
確かに食事制限を行えば痩せますが、それは健康的な痩せ方ではありません。
身体が引き締まっていくのではなく、萎んだような体型になっていきます。そのような痩せ方をしていざ食事を摂ったとき、食事制限中にあった飢餓を警戒し、身体が必要以上に脂肪を蓄えようとしてしまうのです。
また、極端に糖質を制限してしまうと身体に必要なエネルギーが足りなくなってしまい、めまいなどの弊害が出る可能性もあります。
自分の体に必要なエネルギー量(摂取カロリー)を知り、健康的な食生活を継続、身体が健やかに保たれてこそ、正しい食事が摂れているということになります。
農林水産省や厚生労働省が望ましい食生活の目安として、何をどのくらい食べたら良いのかを「食事バランスガイド」を示しているように、個人にあった正しい食事は、健康、そしてスタイルの維持にも役立っていくのです。
当サイトでは「正しい食事」をテーマにさまざまな情報をお届けします。また、正しい食事を実現するための食材や献立などの紹介もしていきます。