仕事の時間が長引いたり、休日時間に追われりと、食事と食事の間隔時間がバラバラになってしまっている方も多いかと思います。
しかしその食事間隔が、体に悪い影響を与えている可能性もあるのです。
今回は理想の食事の時間間隔や、三食の摂り方についてまとめました。
食事と食事の間隔
食べ物が胃にとどまっている時間はおよそ2~4時間程度とされており、脂肪分が多いものだと5時間程度かかる事もあります。
食べたものが消化されてエネルギーへと変換されてから、次の食事を摂るのが理想です。
そのため、食事と食事の間隔は4~5時間空けるのが良いでしょう。
ちなみに鎮痛剤などの市販薬も、一日三回飲むタイプの場合は、4時間程度の間隔をあけるのが望ましいと記載されている場合がありますね。
また、食事と食事の間隔を空けたいからと言って一日の食事を二食にしてしまうことは避けましょう。
空腹状態が続いた状態での食事は、普段よりもドカ食いとなってしまう傾向が高く、結局一日の総摂取カロリーが同じとなることが考えられます。
一日の総摂取カロリーが同じ状態の時、食事回数を減らせば減らすほど、太りやすくなってしまいます。
間隔が空きすぎると太りやすい
食事と食事の間隔が空きすぎると、太りやすくなると言われています。
というのも、お腹が空いた状態が長く続いた状態で食事を摂ると、血糖値が急激に上昇しやすくなるのです。
そして上昇した血糖値を下げるために分泌される大量のインスリンには、脂肪を蓄える作用があります。
つまり、インスリンが大量に分泌される状態というのは、私たちの体を太りやすくする状態とイコールなのです。
食事を摂る時間を決める
食べ物を食べる時間を決めるというのは、それだけでダイエットの効果があるとされています。
24時間いつでも食べられる環境のグループと、24時間の内8時間だけ食事を摂るグループに分けた動物実験では、後者に体重減が見られたというのです。
食べ物の栄養を吸収するための腸に関しても体内時計が24時間の周期を守っており、食事の時間をきっちり決めることが有効であることが分かっています。
12時間以内に三食摂る
そこでおすすめしたいのが、食べ物を食べる時間が12時間以内になるような間隔で食事を摂ることです。
私たちの体には体内時計があり、内臓などはこの体内時計に従って働きが調整されています。
夜間になって体が眠ろうとしている時に食事を摂ることは、体にまだ昼だよ!というアピールを与えてしまい体内時計が崩れ、体調を崩してしまうことが考えられるのです。
体内時計と内臓の働きに従って食事時間を決めることで、夜間に空腹を感じなくなったという実験結果もあります。
朝食を7時にとった場合の夕食は19時までに、朝食を8時にとった場合の夕食は20時までに済ませるよう、食事の時間を調整してみましょう。
終業時間が遅くなってしまう場合は、おにぎりやパンなどの主食だけでも12時間以内に食べるようにするのがおすすめです。
夜間に夕食をたくさん摂ってしまわないよう、主食だけ先に済ませておくようにしてください。
寝る前に食事を摂らない
私たちの体内にある脂肪を溜めこもうとするたんぱく質(Bmal1)は、夜間に急増します。
さらに眠る前に食べ物を食べてしまうと、血糖値を下げようとするインスリンが分泌され、Bmal1とともに体に脂肪を蓄えようとしてしまい、太りやすくなるのです。
また、眠る前の飲食は、睡眠の質を下げてしまいます。
夕食から睡眠までは、およそ3時間程度の時間を空けるようにしましょう。
糖尿病などで食事療法を行っている方は、食事と食事の間隔が短くなりすぎると、体内で食べ物がエネルギーとして消化されないうちに追加のエネルギーを摂取してしまうことになります。
ダイエットのためといって、独断で食事と食事の間隔を短くしてしまうことは危険です。
かかりつけのお医者さんへしっかり相談し、適切な食事療法を行ってくださいね。
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今回は食事と食事の間隔についてお話しました。
まとめますと、12時間以内に4~5時間の間隔を空けて朝・昼・夜ご飯の時間を決め、しっかり三食を食べるのが体に良いということになります。
また、夜ご飯のあとは3時間以上空けてから眠れるよう、設定する12時間にも気を付けてみてください。