しあわせホルモンである「セロトニン」の材料は、体内でつくることが出来ません。
そのため、食事からセロトニンの材料である「トリプトファン」を摂取する必要があります。
トリプトファンが豊富な食材や、意識するだけでセロトニンを増加する方法など、精神に影響を与えるセロトニンについて、食事と一緒に考えていきましょう。
セロトニンとは?
セロトニンは、脳内ではたらく神経伝達物質で、しあわせホルモンとも呼ばれています。
感情の起伏や精神の安定に深く関わっており、脳機能の安定・心のバランスを保つために必要不可欠なものです。
● ストレス障害
● 不安感の増加
● 睡眠障害
● 集中力の低下
● 体温調節の不備
● 食べ物の消化・排便の不備
セロトニン不足は上記のような症状以外にもうつ状態を引き起こす可能性があります。
精神が安定していないと感じた場合、その自覚があるうちに対処する必要があるのです。
セロトニンを増やす「噛む」
セロトニンを分泌させる方法として一番簡単なのが「リズム運動」です。
リズム運動とは同じリズムで同じ動きを繰り返すことで、食べ物を意識して「噛む」だけでその効果を得ることができます。
歯ごたえのある食材を選んで、「噛む」ことを意識しながら食事をすることを心がけましょう。
無意識で食べ物を噛んでいてもその効果は得られません。
咀嚼回数に関する詳しい記事は「咀嚼回数で健康な食生活を!」からご覧ください。
セロトニンを増やす「食事」
セロトニンの材料になるのは、トリプトファンという必須アミノ酸です。
必須アミノ酸は体内で生成することができないため、食事中のたんぱく質から摂取しなければなりません。
さらに、トリプトファンは一日に6,000㎎以上摂取すると肝臓に障害を引き起こす可能性があります。
出来ればサプリメントなどではなく、食事から摂取するようにしましょう。
● 赤身肉
● ナチュラルチーズ
● 青魚
● 魚卵
● 納豆
● バナナ
● 卵
● ナッツ
セロトニンを効果的に摂取する方法
炭水化物と一緒に!
トリプトファンは、ご飯・パン・麺類などの炭水化物と一緒に摂取すると吸収率が増加します。
いつも通りの食事に、トリプトファン(たんぱく質)が多いおかずを一品追加するのが良いでしょう。
ビタミンB6・鉄分と一緒に!
トリプトファンは、ビタミンB6・鉄分と一緒に摂取すると、セロトニンが合成されやすくなります。
青魚、レバー、海藻などと一緒に調理して頂くのがおすすめです。
精神に影響を与える栄養素
セロトニンの材料となるトリプトファン以外にも、心に影響を与える栄養素があります。
食事は毎日摂るものであり、私たちの体を作り出すものです。
ただ栄養を摂るだけが食事ではなく、楽しく食べることで心にも良い影響を与えてくれます。
トリプトファンを摂取できたら次の目標として、以下の栄養素にも気をつけるようになれると良いですね。
ナイアシン
ナイアシンが不足すると、頭痛などの神経障害を引き起こす可能性があります。
カルシウム
カルシウムは、興奮やイライラを抑えるために必要な栄養素です。
マグネシウム
マグネシウムには、神経の興奮を抑制する働きがあります。
亜鉛
亜鉛が不足すると味覚障害などを引き起こすことが分かっていますが、さらに抑うつになりやすくなるそうです。
食事とセロトニンでしあわせな毎日を
● 太陽の光を浴びる
● リズム運動(食べ物の咀嚼)
● たんぱく質の多い食事
朝起きてすぐに太陽の日差しを30秒浴びるだけで、心地良い目覚めや夜の入眠に良い影響を与えると言われています。
セロトニンを増やすためには、健康的な生活・基本的な食事を心がけるのが大切です。
しあわせホルモンと呼ばれるセロトニンが増えれば心も安定しますので、毎日を楽しく過ごせるようになりそうです。