動物性たんぱく質と植物性たんぱく質、どっちを摂る?

たんぱく質は、私たちの体のおよそ5分の1を占める「三大栄養素」のうちの一つです。

内臓や血液だけでなく、筋肉、骨、更には皮膚や髪の毛をつくる素となります。

たんぱく質は複数のアミノ酸が結合することによって成り立っており、原料となるアミノ酸は体内で合成することができないものも含まれています。そのため、食事から摂取しなければならないのです

正しい食事から三大栄養素であるたんぱく質をバランス良く摂取し、健康と美容に役立てましょう。

たんぱく質には2種類ある

 動物性たんぱく質 

肉・魚・卵など

動物性たんぱく質は、豊富なたんぱく質の他に飽和脂肪酸を多く含んでいます。

脂肪は三大栄養素のうちの一つで、私たちが身体を動かす際のエネルギー源になるものです。脂溶性ビタミンの吸収を促すという役割も持っています。その反面、高カロリーで摂取のしすぎは健康に悪影響を与える可能性があります

しかし脂肪の中にも「オメガ3脂肪酸」と呼ばれる身体に良いものもあります。オメガ3脂肪酸、そしてたんぱく質が豊富な食材(魚など)を選ぶことでこのようなリスクを回避できます

 植物性たんぱく質 

豆・穀類・豆乳など

動物性たんぱく質に含まれる脂肪は高カロリーでしたが、かといって植物性たんぱく質だけを摂取すれば良いというわけではありません

植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質と比べてたんぱく質が含まれる量が少なくなっています。そのため多く摂取しなければならないのです。植物性たんぱく質にはでんぷんが含まれているため、炭水化物の過剰摂取となる可能性も否定できません

健康的な減量やダイエットを行いたい方には、かえって逆効果となる可能性があります。

 1対1で摂取するのが理想 

脂肪が含まれてはいますが、少量を摂取するだけでたんぱく質が補える「動物性たんぱく質」、たんぱく質の含有量は少ないが、繊維質やオメガ3脂肪酸が含まれている「植物性たんぱく質」は、どちらもメリットとデメリットがあります。

結論から言うと、1対1となるように摂取するのが正解です。

たんぱく質と結合する必須アミノ酸もそれぞれ異なりますので、両方をバランス良く摂取する必要があります

たんぱく質が不足すると

頭がぼーっとする

体力が落ち、免疫力が低下する

肌が荒れる

血液中のたんぱく質が減少して貧血を起こす

体内では毎日新しいたんぱく質が働いています。そのため摂り溜めができません。

体重1kgにつき、0.8gのたんぱく質を目安として摂取するように心がけてください。上限は2.0gを目安とすると良いでしょう。

動物性たんぱく質のレシピ

 おすすめは魚! 

魚だけでなく、肉類もスコア100の良質なたんぱく質が含まれていますが、今回はオメガ3脂肪酸の含有量が多い魚をおすすめしていきます。

手間いらずで使える「ツナ缶」もおすすめですが、こちらは油漬けではなく水煮を選ぶようにしてください。

マグロ…ステーキ、マリネ、かば焼き

鮭…西京焼き、ホイル焼き、ちゃんちゃん焼き

サバ…塩焼き、味噌煮、押し寿司

アジ…梅しそ和え、ムニエル、キムチ煮込み

植物性たんぱく質のレシピ

 おすすめは豆乳! 

豆乳に含まれる多くの栄養素は、たんぱく質を補給できるだけでなく、ダイエットや美容、腸内環境を整える効果が期待できます。

大豆たんぱく質の含量

無調整豆乳(3.8%以上)
調整豆乳(3.0%以上)
果汁入り豆乳飲料(0.9%以上)
その他の豆乳飲料(1.8%以上)

 レシピに一手間!豆乳の加え方 

牛乳の代わりにクリームシチューやグラタンに入れる

フレンチトーストの卵液に入れる

茶碗蒸しに入れる

鍋のスープに入れる

動物性と植物性、たんぱく質はバランスよく摂取する

アミノ酸は私たちの体を作り、そして動かすために必要不可欠です。

筋トレなどを行っている場合、特に栄養バランスを考えた食生活をしないと必須アミノ酸が足りず筋力もつきづらくなることが考えられます。努力が無駄にならないよう、たんぱく質をしっかりと摂取する食事を心がけてください

今回おすすめした魚や豆乳の他にも、肉・卵・大豆・乳製品などたんぱく質が含まれる食材はたくさんあります。すべて計算して摂取するというのは難しいと思いますので、まずは三食しっかり食事を摂り、間食としてチーズや豆乳などを摂取してみるのがおすすめです。

日々の食事からたんぱく質を摂り、健康的な身体作りを目指しましょう。