正しい食事の構成としてよく耳にするのが、一汁三菜ではないでしょうか。この一汁三菜は和食の基本ともされており、正しく栄養を摂取するための目安にもなります。
これらを揃えて並べると、自然とその見た目も美しくなり、食欲も湧いてきます。
写真をSNSなどにアップする方も多いので、頑張って作ったお食事などはつい写真に納めたくなる方もいらっしゃるかもしれませんね。そんなとき、食事の美しい置き方・並べ方を知っておけば、美しい配膳で華やかな写真も撮れるようになります。
和食だけでなく、洋食のおかずやメイン料理などが食卓に上がる方も多いかと思いますので、こちらもぜひ豆知識としてご覧ください。
主食の置き方・並べ方
主食は、白ご飯や炊き込みご飯、混ぜご飯などのご飯ものを指し、左の手前に置きます。
何故ご飯を左側に配置するのかというと、右利きの方が最も食べやすい配置であるという事の他に、歴史上、左側が優先され上位となるという考え方があるからです。
主食は私たちの体を作り、動かすためのエネルギーとなる大切な栄養素ですので、重要視されて左側の配置となっています。
左利きの方の配膳
左利きの方の場合でも、主食、その他の配膳位置は変わりません。その代わり、お箸の先端を右側に向けて置きましょう。
汁物の置き方・並べ方
一汁は汁物のことを指し、お味噌汁やお吸い物、すまし汁などが含まれます。
配置は、右の手前です。
主菜の置き方・並べ方
主菜は、お魚やお肉などのメインのおかずとなる料理のことです。右の奥に置きましょう。
主食にも記載しましたが、左側が上位とされています。そのため頭のついた焼き魚を配膳するときは、頭を左側に向けるようにしてください。
副菜の置き方・並べ方
副菜はお皿や小鉢に盛り付ける煮しめや和え物、焼き物などを指し、左の奥に並べます。
彩り豊かな野菜などを使用して副菜を作れば、全体的に華やかな印象を持たせることも可能です。
副々菜の置き方・並べ方
副々菜は、小鉢などに盛り付けるお浸しや和え物を指し、主食と汁物の間・または中央に並べます。
ちなみに、お漬物などは副々菜には含まれません。配膳する場合は副々菜と同じ場所に並べます。
飲み物はどこに置くの?
主食やおかずなどの置き方・並べ方は以上です。続いて迷うのは「飲み物」の置き場所ではないでしょうか。
実は和食を食べるときには飲み物を出さないのが一般的なのだそうです。すべてのお食事を終えてから、お茶を運び入れます。
ですがお家でのお食事に堅苦しい決まりやマナーを持ち出す必要はありません。
飲み物を置く場合は、コップの場合は左側・湯のみの場合は右側の奥に置きましょう。
おしぼりはどこに置くの?
場合によっては正面にお出しする場合もありますが、おしぼりは右側に置きます。
夏の暑い季節でも基本は殺菌消毒された温かいおしぼりを使用することになっていますが、お家の場合はそこまで気にする必要もありません。季節にあったおしぼりを、一番最初に使いやすい位置に置きましょう。
洋食の場合はどうなるの?
食卓に並ぶのは和食ばかりではありません。ハンバーグやエビフライなど、洋食も多く食べられるかと思います。
基本は主食とおなじで右の奥に並べて頂いて構いません。ですが付け合わせなどを一緒に盛り付けて皿が少し大きい場合は、中央の奥に置くと全体のバランスが良くなります。
サラダを配膳する場合は、副菜と同じく左の奥です。
また、オムライスやパスタなどの大皿を主食とする場合は、この大皿を左側に並べ、汁物を右手前、副菜(サラダなど)を右奥・または真ん中奥に並べます。
カトラリーは右に、縦に置きましょう。
大事なのは、「主食は左」「汁物は右」「おかずは奥」の3つです。和食・洋食どちらの場合でも基本はこの形であり、これさえ覚えておけば美しい配膳ができます。
日本人に生まれ、和食を食べるのであれば、一汁三菜とその配膳を知っておくのも良いと思います。お家で食事を作ったら、写真に撮って誰かに見せたくなるような美しい置き方・並べ方を実践してみてください。