咀嚼回数で健康な食生活を!

食事を摂るということは、生きるということ。現代の人間は、ライフスタイルの確立により食事に使う時間の割合も減りつつあったり、簡単に済ませてしまうことが多くなっています。時間を掛けて、咀嚼するなどの意識はあまり無くなっているのではないでしょうか。

食事の基本である咀嚼の見直し、考えについてまとめてみました。

食事に対する時間

日本の一日の食事に使う時間は、117です。一番長いのがフランスの135分、逆に最も短いのがメキシコの66分。

客観的にみると、日本人は短すぎる事もなく感じます。

しかし、人それぞれのライフスタイルの変化により簡単に食事を済ませている人は少なくないと思います。

時間を取りたくても取ることのできない忙しい人でも「咀嚼回数」を多くすることによって、様々な変化があります。

咀嚼回数を増やすとは

食べ物を噛むことによって、胃腸での消化や吸収を手助けする働きがあります。咀嚼回数を増やすことによって、満腹中枢が刺激され食欲を抑えるといった効果が大きくなります。

いつも以上に噛むことで、脳の働きは活発になります。

成長過程でも、咀嚼はとても重要な発達機能を促します。こどもにとっても、心身の成長や生きていく上での生命活動に必要な栄養を摂取するための重要な行動なのです。

咀嚼をすることによって、脳が刺激され消化吸収作用などを高めてくれる唾液が分泌されるのです。

咀嚼の刺激により、咀嚼運動に見合った胃液が分泌され、頭部や骨、筋肉などの発育を促進してくれます。

他にも、咀嚼をすることによって発がん物質の働きを抑えたり、骨粗しょう症の予防、視力低下の抑制など様々な効果もあるということが分かってきました。

肥満防止にも

咀嚼には肥満を抑制する働きがあります。

しっかり噛んで食事をすることで、多量の唾液が分泌され血糖値がすぐに上昇します。そうすることで満腹中枢が働き、空腹感が満たされるのです。

肥満や糖尿病の予防効果もあるのです。

基本の咀嚼の回数

一口、口に入れるごとに30回の咀嚼を推奨しています。

肥満や肥満気味の人は特に、咀嚼回数が少ないと言われています。そして、咀嚼回数が少ないことで早食いになり、肥満へなるという悪循環が生まれるのです。

咀嚼回数が10回未満であると、体脂肪率が高く、よく噛む(咀嚼回数が多い)人は肥満が少ないといった研究結果もあります。

丈夫で健康な歯をつくる

咀嚼は歯根に刺激を与えます。よって、歯を支えてくれる骨の細胞の新陳代謝を促してくれる機能があるのです。

そして、唾液には抗菌作用のあるカルシウムや酵素と結合して歯を強くしてくれるタンパク質などの成分が含まれています。虫歯にならない健康な歯を作ってくれるのです。

たくさん噛むことによって唾液がどんどんつくられ、健康でいられるのです。

どんな食材が良いのか

咀嚼をあまりせずに食事をしている人には、咀嚼力を鍛えるのがポイントです。

例えば、ガムを噛んでみるのも効果はあります。

歯ごたえのある食をたくさん使い、大きめにきることで必然と咀嚼回数を増やすことも大切です。

最後まで噛まずに、飲み物で流し込んでしまうのも気を付けましょう

いくつかのポイントを押さえながら、楽しく食事をするとより美味しく感じられ、健康的でもいられるのです。

忙しいを理由に、簡単に素早く済ませたり、柔らかいものばかりを好んで食べるのは将来へ悪影響を及ぼす危険もあるのです。

生きていく上でとても大切な食事。それに伴う咀嚼というのは切っても切れない重要なことと言えます。

ゆっくり、咀嚼回数を増やすことでたくさんの効果があるので、皆さんも食事の時間ゆっくりと咀嚼してみてください